日隅一雄・情報流通促進基金は、表現の自由の確立と情報公開の推進を通じて、市民に主権を取り戻すために活動を続ける人々を支援します。
日隅一雄・情報流通促進基金の活動の概要
基金では、表現の自由・情報公開・国民主権の推進のため、下記の活動を行います。
1.日本のメディアや表現の自由・情報公開制度・選挙制度等の国民主権・民主主義に関する提言
日隅さんは、免許制度を利用した国家権力によるメディア支配やクロスオーナーシップ(新聞・テレビ・ラジオの系列化、資本の持ち合い)、巨大広告会社による支配等の日本のマスメディア制度の病弊に警鐘を鳴らしてきました。市民が知る権利を確保するためには、マスメディアがその役割を十分に果たすことが不可欠です。また、日隅さんは、記者の取材の自由、報道被害の救済、内部告発の保護等の活動にも熱心に取り組み、改革に向けた提言を行い、さらには、自ら市民メディアとしても発信してきました。また、選挙におけるインターネットの利用禁止など、民意を反映しない選挙制度の改善についても鋭い発言を続けていました。
基金は、メディア制度、表現の自由や情報公開、選挙制度など、市民が真に 社会の主人公になるための制度の実現に向け、提言を行ってまいります。
2.「日隅一雄・情報流通促進賞」:表現の自由・情報公開・国民主権等の促進のための活動に顕著な功績が認められる個人・団体の顕彰と奨励
日隅さんが願った「市民が主人公になる社会」の実現に向けて、表現の自由(マスメディア・市民メディア・個人)や情報公開、内部告発、国民主権などの分野で顕著な功績が認められた個人・団体に「情報流通促進賞」と賞金を贈呈して表彰します。この受賞対象者は、選考委員が厳正に選考を行い、毎年1回、日隅さんの命日の6月12日に、受賞者を発表いたします。
3.「日隅一雄・情報流通促進援助制度」:表現の自由・情報公開・国民主権等の促進に関する法的手段への財政支援
市民メディアや内部告発、情報公開の活動には、時に法の壁が立ちはだかります。日隅さんは、市民メディアや内部告発者に対する圧迫等の法的問題に接し、昼夜を問わず相談に乗り、助言しサポートをしていました。
表現の自由や情報公開、国民主権に関わる法的問題は、社会的価値があるものの経済的利益は伴わず、勝訴しても裁判費用等を賄うことは困難です。
基金は、表現の自由等に関する社会的な価値がある法的問題について、弁護士等による法的支援が必要でありながら、経済的に余裕がないことが原因で支援を受けることを断念することがないよう、法的支援が必要な個人・団体に対し財政支援を行います。